オレの必殺ワザ? 羽子板ボルトの剣
オレの家はハゴイタボルトが入っているんだよ!」
なんとまあ
「そり」もあざやかな羽子板ボルトです
ソリはちょっと待ってください!
通常ハリとハリとの継ぎ手部分には補強として羽子板ボルトをいれます
(腰高羽子板ボルト)
羽子板ボルトは、腰高羽子板ボルトになって久しいです
がっちり溶接してあって、見た目にも強そうです
ボルトもボルト穴にまっすぐ入ります
(旧住宅公庫仕様羽子板ボルト)
あらら!?鉄板がムリヤリ曲げられています」
オレの家を建てているこのメーカーはナニが悲しくて未だこんな羽子板を使っているのでしょうか?
これでは20世紀の家になってしまいます
なぜこの羽子板ボルトがダメなんでしょう?
ていねいにクギ穴まであいているのに・・・
古い規格の羽子板ボルトを締めると、ボルト穴がズレている関係上どうしても鉄板部分が曲がってしまいます
曲げられた鉄板はとうぜん元に戻ろうとします
(ハリが2方向からかかるとボルトを締めるレンチが入らなくなってしまいますので、ボルト穴は継ぎ手から少し離れています)
新築時ならまだマシなのですが、長い年月、家は風で揺さぶられたり、道路の振動などの影響もうけます
そうするとボルトと無理に曲げられた鉄板の溶接部分に
金属疲労がたまっていくのです
そこに突然の大地震が来たとしましょう
曲げられた鉄板とボルトの溶接部分は激しく揺さぶられます
おまけにクギも固定してありますので「遊び」というものが存在しません
あわれボルトと鉄板は
「パチーン!」
と破断してしまうことになってしまいます
ですから羽子板ボルトはボルト穴に向かうように腰高羽子板ボルトを使わなくてはならないのです
(スリム羽子板ボルト)
ちなみにエスアイユー常陽では一歩進んで
「スリム羽子板ボルト」を数年前から使用しています
従来の腰高羽子板ボルトでは、ボルトを締めるときナットが供回りしてしまいますので作業者が左右の手にそれぞれレンチを持つ必要がありました
スリム羽子板ボルトでは羽子板部分がコの字形になっていて、六角ボルトのアタマをがっちりくわえています
ですから大工さんは片手でボルト締めができます
不安定な足場上の作業で職人さんの負担が減るわけです
前述のような過去の規格の金物を使っているということは、メーカーの担当者や設計者、開発部門がまったく勉強をしていない証拠だと思います
同業者として情けなくなってしまいます
「安ければそれでいい、どうせ消費者は建築のことなどわかっちゃいないから」
「職人の安全よりもコストダウンが優先だ」
と思っているのでしょうね
それが現場から透けてみえています
いくらうまいこといっても、成果を挙げるところは現場しかありません
現場第一主義はお客様第一主義につながります
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エスアイユー常陽ではテクノスター工法も採用しています
接合部の仕様につきましてはスタッフにおたずねください
エスアイユー常陽では現場を公開しています。安全のためスタッフといっしょにご見学下さい
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投稿者:シンat 13:43| ■ゲンバのカンどころ! | コメント(2) | トラックバック(0)
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安全軽視の住宅メーカーってあるんですね?
現場を公開してくれるメーカーはありがたいですねー
投稿者:sam: at 2007/10/07 00:41
いつも勉強になりますわ〜。
投稿者:田舎者: at 2007/10/09 18:18