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2007年09月06日

土との対話 2

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ドライブをしていますと和風のりっぱな家を見つけました
でもナニかヘンです。ヒトの気配がありません

住んでいるのなら障子戸が入っているはずですが・・・

クルマから降りて近くに寄ってみますと

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工事が途中で止まっています
カベから電線がちょろんと出ています。中は段ボールが散乱しています

理由を確かめにさらに近く行きますと・・・・

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「コ・コ・コ、コレはびっくり!」

コンクリートの基礎に途中で打ち継ぎがあります
ちょっと写真に色を付けてみましょう

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どうですか、わかりましたか?

コレは建てている最中に家が傾きだしたのです
「不同沈下」
という現象です。地盤が家の重みに耐えきれなくなったのです
窮余の策として、家を持ち上げて基礎の上にコンクリートを詰めて水平にしようとしたのでしょうね
打ち継ぎしたコンクリートの差は建物の左側と右側で20cm近くありました
左側の床下換気口の下が同じくらいの厚みのコンクリートで埋められているのがわかります

かなり工務店さんはあせったでしょうね
でもコレってどうやって持ち上げたのでしょうか?
お金はいくらかかったのですかね?

残念ですがそれでも沈下は止まらなかったようです
こうなってしまったら工事なんか続けていられるはずがありません
そのまま時は流れ、家のまわりに張った板は変色し壁はハゲ落ちて・・・・・

バトルはおそらく「法廷」でしょう

この工事をした施主さんも施工者も地盤調査という単語そのものがアタマのなかになかったようです
最近は基準が厳しくなったり、瑕疵保証が法律で定められたこともあってこのような不幸な例は減ってきているようです
ようやく消費者が安心して住宅を建てられる時代がやってきました

調査については工務店さんや地盤調査会社に相談してください


コメント下さい、ニックネームでどうぞ!

投稿者:シンat 11:33| ■ゲンバのカンどころ! | コメント(6) | トラックバック(0)

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◆この記事へのコメント:

いやー。すごい事になってますね。
家が寂しそうに見えます。
砂上の楼閣ですなぁ・・・・。

投稿者:カータン: at 2007/09/06 19:58

こわいですね〜。こんなことってあるんですね。

投稿者:トモ: at 2007/09/07 15:12

この家に住んでいたら・・考えただけでゾッとします。。
地盤調査の必要性を改めて感じました

ドライブをしていて見つけるなんて、さすがですね!
素人の私だったら、気にせず通り過ぎているところです(^^;)

投稿者:Mちゃん: at 2007/09/08 10:49

Mちゃんさんコメントありがとうございます

異様なお化け屋敷かもしれません
夜だったら相当ブキミでしょう

投稿者:シン: at 2007/09/08 10:50

この家は何県にあるんですか?
話だけはあると思っていましたが、本当に実在するんですね。
オソロシィィィィ!

投稿者:こうじろう: at 2007/09/10 18:55

こうじろうさんコメントありがとうございます
この家は石川県にあったんですよ!

「あった」ワケです
でも先日通りかかったらサラ地になっていました
決着ついたんでしょうか?

投稿者:シン: at 2007/09/14 00:04

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