ヒノキさん、ほんとうにごめんなさい ヒノキチオールの巻
左はベイヒバの土台用集成材、右は国産ヒノキの土台です
古来ヒノキは日本の名建築に使われてきました
建立1000年を超える奈良の法隆寺でもヒノキが使われています
シンがこの仕事を始めることになったきっかけは、法隆寺の宮大工棟梁
西岡常一氏の影響があります
棟梁は著書の中で熱っぽくヒノキの魅力に触れています
(この話しにつきましては次の機会に書きたいと思っています)
しかし、北陸ではヒノキでつくった住宅はあまりみかけません
圧倒的にヒバに人気があります
なぜでしょうか?
第一に流通の問題があげられます
トラック輸送がなかった時代に木材を運搬する手段は海運でした
まさか木曽で採れたヒノキを船で北陸まで運ぶことはできません
北陸には青森で育ったヒバが入荷しました
(東海では河川を使って木曽ヒノキを運んでいました)
もう一つは気候風土の問題です
北陸はご存じのとおり寒暖差が激しく降雨も多め、冬は大雪が降ります
腐朽菌やシロアリなどの木材を食べる虫も活発に活動します
そのシロアリなどに対抗する成分として
「ヒノキチオール」の入っているヒバ材が好適だったのです
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ちょっとまってください!
ヒノキチオールってヒノキに入っているからヒノキチオールではないのですか?
お答えします
ヒノキチオールはヒノキの亜種、タイワンヒノキから発見されたのでこの名前がついています
タイワンと付くからには台湾産です
しかし日本産のヒノキとは別物で、色も違っています
このタイワンヒノキもご多分にもれず超高級品です
伐採はきびしく規制され、入手もかなり困難です
おそらく文化財クラスにしか使えないと思います
(以前お寿司やさんのカウンターで「ちょこっと」使っていると聞いたことはありますが・・・・・)
(写真 上がヒバ、下はヒノキです)
それでは国産ヒノキには入っていないのかといいますと、木曽ヒノキに極少量入っているらしいと聞いたことがあります(公式データではありません)
この木曽ヒノキというのも超高級ブランドです
建築用材のルイ○ィトンと言ったところですか?
まさか全身ブランドで固めたヒトはそんなに見かけません(笑)
ですから国産ヒノキにはヒノキチオールは入っていないと思うのが正解です
ヒノキさん、長い間ほんとうにごめんなさい
やっと潔白(?)が証明されました
ところで北陸はどうでしょうか?
シンも長くこの業界で仕事をしていますが、お客さんから
「土台はクサマキ(ヒバの地方名)を使ってくれ」
といわれたことは100回以上あります
でも
「ヒノキを使ってくれ」
と云われたことはただの一度もありません
また、和室の造作材としてもヒノキはまったくといっていいほど人気がないのですねー、なぜか
このように木材には地域性がもとめられます
北陸でヒバを使うということは
「宗教」
のようなものです
数百年の経験がすべてを物語っているのですね
エスアイユー常陽では北米産のヒバ集成材を土台に使っています
ヒバのいいにおいがプンプンする100%のホンモノです
北陸のみなさん、どうぞご安心下さい
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エスアイユー常陽では現場を公開しています。安全のためスタッフといっしょにご見学下さい
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投稿者:シンat 17:36| ■ゲンバのカンどころ! | コメント(2) | トラックバック(0)
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ヒバのほうが優しくて良い色ですね。
機能性も良いのだったらダンゼン、ヒバを選びたい!!
投稿者:青年A: at 2007/10/29 11:52
ヒバはいい!土台はヒバじゃないと!
投稿者:1$会員: at 2007/11/01 20:10